-
はじまりは、ひとりの女の子。
はじまりは、ひとりの女の子でした。現在では、平和の象徴として一般化している「折り鶴」ですが、
閉じる
そのはじまりをご存知ですか?
はじまりは、佐々木禎子さんという一人の女の子でした。
彼女は1943年に広島市に誕生。
原爆が投下された1945年8月6日、2歳の時に被爆しました。
その後、首の周りにシコリが発見され、
白血病であることが判明。
広島赤十字病院に入院しました。
1955年2月、禎子さんがわずか11歳の時でした。
入院中に禎子さんは「おりがみで千羽鶴を折れば元気になる」
と信じて鶴を折り始めました。
その折り鶴は1,000羽を超え、2,000羽にもなったといいます。
おりがみは高価だったので、
薬の包み紙なども混じっていたといいます。
しかし、彼女の思いは、届きませんでした。
1955年10月25日。入院から1年経たずに、
12歳という若さで禎子さんは亡くなったのです。
以来、広島では、折り鶴は特別なモノになりました。
禎子さんと折り鶴は、
平和の象徴として、深く人々の心に刻まれ、
今も平和記念公園にある禎子さんの像には、
日本全国や世界各国から折り鶴が届き続けているのです。 -
プロジェクトは、一通の手紙でスタート。
思いのこもった 1 通の手紙。
それがプロジェクトのスタートでした。広島市安佐南区にある紙容器製造販売トモエ株式会社の
閉じる
会長・高丸晃会長が、
コニカミノルタに 1 通の手紙を送ったことが、
今回のプロジェクトの発端でした。
高丸さんは、禎子さんと同じ年の生まれ。
禎子さんが折り続けた鶴のことを、ずっと心のどこかに留め、
平和に向けたアクションが
何かできないかと思い続けていました。
「広島市に集まる折り鶴を使って何かできないか?」
高丸さんがコニカミノルタに送ってくれた手紙は、
手書きで、とても思いの伝わるものでした。
この手紙を受けて、コニカミノルタを中心に
プロジェクトはスタートしたのでした。 -
年間1,000万羽の折り鶴のゆくえ。
広島市平和記念公園には、年間1,000万羽もの
折り鶴が届けられていることを知っていますか?10,000,000 羽 / 年
広島市平和記念公園には、世界中の人々の平和への思いと祈り、
夢や願いが込められた折り鶴が、
毎年約1,000万羽(約10トン)も届いています。
この折り鶴、実は以前は保存のみというかたちで、
数十トンにもなっていました。
そこで、松井市長が方針を変更され
市民の声が一番多かった折り鶴の再生も含む
「折り鶴に託された思いを昇華させるための取組(最終とりくみ)」
として推進されることとなりました。
高丸さんは、この
「折り鶴に託された思いを昇華させるための取組(最終とりくみ)」
に賛同し、
長年地元を中心に折り鶴を再活用する活動をしていたのです。
コニカミノルタは、高丸さんからの手紙でその活動を知って
ここに込められた思いをもっと広められないか?
そんな思いに賛同してくれた、
クラウン・パッケージ、KNTCT-HD(株)と手を取り合 い
4 社で「折り鶴の再生・循環プロジェクト」は、はじまりました。 -
思いと祈りを未来につなげる。
思いと祈りのこもった折り鶴を
未来を担う子供たちにつなぐ。
純粋な思いを、未来につなげたい。「では、折り鶴に込められた祈りや思いは、どうしたらつながるんだろう?」
閉じる
その思いは、未来を担う子どもたちにつないで行きたいと、
そう考えました。
子どもたちが、純粋な思い・気持ちを込めて鶴を折っている姿。
その姿を見て、私たちは
この純粋な思いに心から感動したからです。
平和への純粋な思い・祈りをつなげたい、
その一心でこのプロジェクトを立ち上げ、
運営することにしました。 -
思いを重ねる。思いをつなぐ。
折り鶴を再生紙に。
新しいおりがみにして、子どもたちが、
思いを重ねる。思いをつなぐ。平成24年度 広島平和記念資料館の入館者総数は128万人。
閉じる
その約4分の1にあたる31万4千人が
修学旅行などの平和学習で訪れる子どもたちにあたります。
子どもたちの多くは、事前に平和について学び、
千羽鶴を折ってから広島に訪れることが多いのです。
私たちは、その子どもたちに
広島市平和記念公園へ届いた折り鶴を
再生したおりがみを使ってほしいと思いました。
子どもたちが折り鶴の再生折り紙で折り鶴を折ることを通して、
折り鶴に託された平和への思いについて
より深く学んでもらえるのではないかと思っています。
折り鶴の再生・循環プロジェクト
#ORIZURU PROJECT
since 2016
「思いをつなぐ。未来へつなげる。」
これは、広島市平和記念公園に年間1,000万羽も届く
折り鶴を
再生紙に変え循環させるプロジェクトです。
思いや祈りのこもった折り鶴を、
次の世代につないで折りつないでいく。
想像してください。
今日、あなたが祈りを込めた折り鶴が再生紙になり、
ずっと未来の誰かが祈りを込めて折っているところを。
折り鶴を通して、平和への祈りを集めてゆくプロジェクトが
「折り鶴の再生・循環プロジェクト」なのです。
これは、折り鶴を中心に「思い」を循環させる
プロジェクトなのです。
平和記念公園
年間約1,000万羽(10トン)の折り鶴が届けられ、一定期間展示されたのち、倉庫で保管されています。
広島市内の作業所
折り鶴の一部を広島市内の作業所に送り、紙を作るために不要なもの(紐や金属などの付属品)を取り除きます。
製紙会社
広島市内の作業所にて分別した折り鶴を紙に織り交ぜて、折り鶴再生紙を製造します。
印刷関連会社
折り鶴再生紙に色鮮やかな着色・印刷をし、おりがみの大きさに断裁加工します。平和の思いのこもった折り鶴再生おりがみの完成です。
学校
学校では、歴史や平和について学びながら、思いを込めて一羽一羽、鶴を折っていきます。
旅行会社
旅行会社を経て、修学旅行などの学校行事で広島平和記念公園を訪れる予定の学校にこのおりがみをお届けします。
修学旅行・学校行事
平和への思いや祈りを込めて折られた鶴は、ふたたび平和記念公園へ。「思い・祈りの循環」の輪が完成します。
このプロジェクトは、
4つの会社が手を取り合うことで、
はじめて可能になりました。
株式会社トモエ
広島の紙器・印刷の企画製造会社。広島市の「折り鶴の再生モデル事業」に賛同し、折り鶴を生産加工し、名刺としての使用を推進しています。会長の活動がきっかけとなり、本プロジェクトでは、広島市との窓口役を担当。クラウン・パッケージと協力し、広島市内の作業所での折り鶴の分別作業手配と管理をおこなっています。
コニカミノルタジャパン株式会社
本プロジェクトの発案企画、折り鶴再生紙折紙制作(印刷加工)・本企画全体管理を担当しています。コニカミノルタグループでは、複合機(MFP)・プリンター、印刷用機器、ヘルスケア用機器、産業用計測機器などの販売、並びにそれらの関連消耗品、ソリューション・サービスなどを行う。新規注力事業の強化・拡充のための開発・企画・マーケティングにも力を入れております。
株式会社クラウン・パッケージ
愛知県小牧市のパッケージ製造会社。折り鶴を再び使用した紙素材「※カラフルウイッシュ」を開発・販売。本プロジェクトでは、株式会社トモエとの協力の元、広島市に届けられる折り鶴の分別を広島市内の作業所に依頼し、折り鶴を原料にした再生紙「カラフルウイッシュ」の生産・管理を行っています。
※「カラフルウイッシュ」は、株式会社クラウン・パッケージの登録商標です。「カラフルウイッシュ」の売り上げの一部は、株式会社クラウン・パッケージを通じて公益社団法人日本ユネスコ協会連盟に寄附します。
KNTCT-HD(株)
従来の宿泊・輸送・食事をパックにした親睦旅行や報奨旅行はもちろん、お客さまのニーズを第一に考えたイベント運営や企画・プロモーションなど総合プロデュースを展開する旅行会社。本プロジェクトにおいては、修学旅行などの学校行事で平和記念公園に訪れる予定の学校などに平和学習の教材として折り鶴再生紙おりがみを手元に届ける、「循環」のための最終ランナーを担います。
-
ご報告:23年度実績
提供件数 7件
当プロジェクトの折り紙を使い、約7,700羽の折り鶴が捧げられました。
累計:63,800羽が捧げられました。 -
沖縄県の折り鶴に関して
当プロジェクトの折り紙に沖縄県の折り鶴も原料として加わることになりました。
-
汐文社「生まれかわるヒロシマの折り鶴」へ紹介されました。
当プロジェクトが、汐文社より出版されております
「生まれかわるヒロシマの折り鶴」に、ご紹介されました。 -
横浜YMCA 様により千羽鶴が捧げられました。
2023年8月14日(月)に、横浜YMCA様が
当プロジェクトの折り紙を使った千羽鶴を広島市平和記念公園へ捧げて頂きました。 -
ご報告:22年度実績
提供件数 1件
当プロジェクトの折り紙を使い、約1,100羽の折り鶴が捧げられました。
累計:56,100羽が捧げられました。 -
長崎市の折り鶴に関して
当プロジェクトの折り紙に長崎市の折り鶴も原料として加わることになりました。